婦人半身像

油彩画 

岡田三郎助 (1869-1939)
オカダ、サブロウスケ
昭和11年/1936
油彩、その他・紙・額・1面
98.5×63.5
右下に署名、年記
文展招待展 東京府美術館 1936

40
婦人半身像
Portrait of a Woman
1936年
油彩その他・麻布 98.5×63.5cm
佐賀鍋島藩の名家に生まれた岡田三郎助にとって、日本画はどこかうさん臭く、「〈立派な絵〉と〈立派な人物〉とが一致した洋画」(三輪英夫)こそ一生をかけるに値するものであった。彼はここにアカデミズム、つまり公に承認された絵画の理想を見たのである。したがって、その作風もひたすら典雅で優美であり、いかにも芸術家的な暗さを見せることはなかった。それは何よりもこの明朗な婦人像にみてとれる岡田の特質である。カンヴァスに岩絵具という組み合わせは、油絵からみれば不自由なものだが、それなりに硬質な表現を見せ、何よりも中国服姿に似つかわしい。さらに注目すべきは、いかにもアカデミックな空間表現の厳密さである。
この頃は、日本の大陸進出時代で、女性のあいだでも中国服がずいぶんと流行し、また満州はすぐにでも巨万の富を手にしうる新天地とおもわれていた。そうした気分を反映してか、この中国服の婦人の視線は、見る者を誘うかのようにはるか彼方をみやっている。やや前に描かれた安井曽太郎の《金蓉》(cat no.39)に共通する、時代の雰囲気といったものがこの絵にも感じられる。

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