金蓉

油彩画 

安井曽太郎 (1888-1955)
ヤスイ、ソウタロウ
昭和9年/1934
油彩・キャンバス・額・1面
96.5×74.5
左上に署名
21回二科展 東京府美術館 1934

39
金蓉
Portrait of ChinーJung
1934年
油彩・麻布 96.5×74.5㎝
肖像画を得意とした安井曽太郎の代表作の一つ。《T先生の像》とともに第21回二科展に出品され、当時「現代の写実主義のカノン」(児島喜久雄)とまで謳(うた)われた作品である。モデルの女性の表情もさることながら、そのポーズにはゆったりとした落ち着きが感じられ、そこから、彼女の性格や日頃の立居振舞まで浮かびあがってくるだろう。そうした印象の多くは、この作品の構図上の均衡と、それを可能にしたセザンヌゆずりのかなり複雑な人体構成法とによっている。より実景に近い下絵の写真とくらべてみると、完成作では、斜めから見た彼女の全身のうち、頭部と腰から膝までの部分はほぼ真横を向くように、また両肩から腰にかけてと、膝から足先にかけては逆に正面を向くようになおされていることがわかるが、その結果、頭のてっぺんからつま先へと流れるように連続したフォルムが生まれるのである。もっとも彼は、そうした技法を、かならずしもセザンヌのように奥行きをもった空間の体験的一体性を表現するために用いているのではない。事物と空間を変形しつつ、斜め方向の構造的要素へと還元し、それらを組み合わせることによって平面構成上のゆるぎない均衡を得ることに、安井のスタイルの成立はあった。

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