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小滝のチョウクライロ舞

こたきのちょうくらいろまい

概要

小滝のチョウクライロ舞

こたきのちょうくらいろまい

無形民俗文化財 / 東北

選定年月日:19811224
保護団体名:小滝舞楽保存会
備考:所在地が同一都道府県内のもの(このデータは種別1から移行しています)

記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財

 小滝のチョウクライロ舞は、秋田県由利郡象潟町【ゆりぐんきさかたまち】小滝の金峰【きんぽう】神社の祭礼で演じられ、タエシトン、八講祭舞楽【はっこうさいぶがく】などとも呼ばれている。現在は小滝地区に居住する人びとを構成員とした鳥海山【ちょうかいさん】小滝舞楽保存会によって伝承されているが、かつては鳥海修験【しゅげん】が関与した延年【えんねん】である。
 象潟町は、秋田県の西南端、南東に鳥海山の頂を望む地にあり、南は山形県と接し、西は日本海に面する。小滝地区は、日本海に注ぐ奈曽川の上流、鳥海山に至る街道に沿って形成され、鳥海山の秋田側の登山口に当たり、近世には、鳥海修験の拠点の一つであった。
 金峰神社は、神仏分離以前は蔵王権現を祀る蔵王堂であり、龍山寺【りゅうざんじ】がその別当で、祭事は龍山寺院主が所掌していた。蔵王権現は、役【えん】の行者【ぎょうじゃ】が奈良の金峰山【きんぶせん】より勧請【かんじょう】したと伝えられている。小滝地区およびその周辺には龍山寺配下の修験の坊があり、チョウクライロ舞の担い手は修験の関係者に限られていたとされる。明治以降は、金峰神社の氏子有志により、さらに昭和三十九年以後は鳥海山小滝舞楽保存会によって伝承されている。
 チョウクライロ舞が演じられる金峰神社の祭礼は、明治三十年ころまで毎年旧暦の三月十七日に行われてきたが、その後、数度にわたり期日の変更があり、現在は、五月の最終土曜日に行われている。五月中旬ころになるとチョウクライロ舞の練習が始まり、祭礼前日の日中、神社境内の舞台で最後の稽古が行われる。この舞台はチョ…

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