一面器 いちめんき

工芸 / 奈良県 

平安時代 12世紀
銅製 鋳造 鍍金
1具

 一面器は密教で用いられる供養具。火舎(かしゃ)(香炉)を中心に左右に三口の六器(ろっき)と一対の花瓶を配し、六器には閼伽(あか)・塗香(ずこう)・花鬘(けまん)を供える。火舎は三段盛り上げの蓋に猪目形と宝珠形の煙孔を透かし、宝珠鈕をつける。火炉(かろ)は浅く、縁に鍔形を巡らし、炉底に猫脚三個を装着する。全体に薄手に仕上げた丈の低い形姿は古制を示している。花瓶は腰と頸が締まった亜字形で、頸と腰に細い2本1組の紐を巡らす。内部に底板はない。六器は平安後期の通形を示し、各器の底に低い高台をそなえる。この一面器は土中色から見て経塚出土遺物と判断されるが、和歌山県出土と伝えるだけで地名や出土状況は不明である。

奈良国立博物館の名宝─一世紀の軌跡. 奈良国立博物館, 1997, p.290, no.63.

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