夕日と猫Ⅱ ゆうひとねこ

木版画 / 昭和以降 / 日本 

清宮質文 (1917-1991)
せいみやなおぶみ
1979
木版、紙
19.9×17.8
神奈川県立近代美術館

 夕焼けと夜の闇が入り混じった大気の中に、夕日と猫が描かれています。猫の頭のすぐ横に同じ大きさの夕日があって、夕日は遠く空の彼方にあるはずなのに、猫と夕日が話し合っているようにも見えます。そして、猫の頭上の白い点。
 たくさんのものは描かれていません。清宮質文が表わしたかったのは、ひとりきりの猫が思っているかもしれない、さびしさや遠い世界へのあこがれや、ひょっとしたら猫なりの深い考えを通して、静かに自分の心を映し出すことだったかもしれません。
 清宮は「絵は描く人それぞれのオバケ*」といいました。外の世界に刺戟されて生み出され「人々に話しかけたくてしょうがない*」この「ヘンナモノ*」を、引っ張り出してやろうと一所懸命なのだそうです。ここでのオバケだとかヘンナモノというのは、誰もの心の中にある、思い出や悲しみといった大切な感情のことなのでしょう。
*(清宮質文「オバケと私」『春陽帖』第36号、1959年)

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