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紫陽花と猫図

あじさいとねこず

概要

紫陽花と猫図

あじさいとねこず

日本画 / 江戸

片山楊谷筆  (1760-1801)

かたやまようこく

江戸時代/18世紀後期~19世紀初期

絹本著色

60.5×34.7 cm

1幅

落款:「嵜陽楊谷写」

印章:「温之印」(白文方印)「玉如」(朱文方印)「源流得眞」(遊印、白文楕円印)

来歴:2004神戸市立博物館

参考文献:
・鳥取県立博物館『因幡画壇の奇才 楊谷と元旦』図録 2010

洞楊谷(片山楊谷、1760-1801)は、長崎の医者の家に生まれました。文献によっては中国人を父とする説もあるが、確証はありません。20代より絵を得意とし、寛政5年(1793)に鳥取の片山家に養子入りし、当時の南蘋風絵画の絵師としては突出した一人になります。特に虎を荘厳な獣神として描くことにたけていました。その楊谷が何の変哲もないぶち猫を描く、珍しい小品です。

吉祥画のセオリーからすれば右隣の絵のように猫は菊などのおめでたい花とともに描くべきですが、この絵の背景になっているアジサイは猫にとって猛毒の植物だというのが今の愛猫家の常識です。江戸時代の楊谷もこれを知ってたのか、ぶち猫はイカ耳になり、体毛も逆立てているので、背後のアジサイを警戒するさまを描いたのかもしれません。

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