嘉元百首 かげんひゃくしゅ

 / 鎌倉 / 近畿 

鎌倉
2巻
重文指定年月日:19900629
国宝指定年月日:
登録年月日:
公益財団法人冷泉家時雨亭文庫
国宝・重要文化財(美術品)

 鎌倉時代の宝治期以降、勅撰和歌集の撰定に際して、その資料とするために当代の人々から百首和歌を召すことが慣例として行われ、その詠進時の年号により宝治百首などと称されている。冷泉家時雨亭文庫には嘉元百首以下、その詠者による詠進当時の原本が伝存している。
 嘉元百首は『新後撰和歌集【しんごせんわかしゆう】』の撰定に際して後宇多上皇が召した百首で、正安四年(一三〇二)六月に百首詠進の命が下り、翌嘉元元年(一三〇三)十二月の『新後撰集』奏覧までの間にそれぞれ詠進されたものと考えられる。写本等により二七名の百首が知られるほか、勅撰集の詞書等により三名の詠歌が知られ、実際の出詠者は三〇名余と考えられている。
 冷泉家時雨亭文庫には、このうち内大臣一条内実、左中将二条為藤の二名の百首の原本を存している。それぞれ料紙は厚手の楮紙を継いで用い、表紙・軸等は付けていない。それぞれ「冬日詠百首應 製和謌」(内実)、「冬日侍 太上皇仙洞同詠百首/應 製倭歌」(為藤)の端作についで官位姓名を書き、名の下に「上」と下附を付している。本文は春二十首(十四題)、夏十首(八題)、秋二十首(十五題)、冬十首(八題)、恋二十首(九題)、雑二十首(十六題)を、それぞれ題を掲げて各一首を上句・下句の二行に分けて書いている。内実の百首の中に一箇所後筆の押紙で「続千載」とあるほかは書き入れ等はなく、内実の巻末には墨付のない一紙まで当初のままに存している。本百首には官内庁書陵部等に写本があるが、この冷泉家時雨亭文庫本は、その詠者自筆原本として貴重である。

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