菩薩懸仏 ぼさつかけぼとけ

工芸 / 奈良県 

鎌倉時代 13世紀
銅製 鍛造 鍍金
径22.0
1面

 銅製の鏡板に、半肉状に打ち出した菩薩形(ぼさつぎょう)を鋲留(びょうどめ)した懸仏(かけぼとけ)。菩薩形は頭部に五智宝冠(ごちほうかん)を思わせる宝冠を戴き、胸前で合掌(がっしょう)する。両腕には天衣あるいは冠繒(かんそう)と思われる裂(きれ)が長くかかる。宝冠を戴き合掌する菩薩形は、『覚禅鈔(かくぜんしょう)』に近似する図像が収載される普賢菩薩(ふげんぼさつ)を表すものかと推測される。本品は天台の古刹(こさつ)・西明寺(さいみょうじ)伝来とされるが、日吉山王社(ひえさんのうしゃ)では上七社の三宮の本地が普賢菩薩であり、関連が注意される。やや鄙(ひな)びた趣を有するが、保存状態もよく、鎌倉時代に遡(さかのぼ)る遺例として貴重である。なお、鏡板裏面に墨書銘があるが、意味は不明。

古玩逍遥 服部和彦氏寄贈 仏教工芸. 奈良国立博物館, 2007, p.21, no.6.

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