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田力の青面金剛像七庚申塔

たぢからのしょうめんこんごうぞうしちこうしんとう

概要

田力の青面金剛像七庚申塔

たぢからのしょうめんこんごうぞうしちこうしんとう

その他 / 明治 / 東北 / 岩手県

多田元治

岩手県

明治22年12月19日/1889

石碑

地上高79㎝、幅47㎝、厚さ5㎝、像高28㎝、像幅13㎝

1基

岩手県花巻市田力第6地割34の路傍

花巻市指定
指定年月日:20150325

有形文化財(美術工芸品)

田力馬立の青面金剛像庚申塔が建立された明治22年は「七庚申」の年に当たり、これを記念して田力周辺の庚申講中が建立したものと思われる。現在も田力第6地割を中心として庚申講を行っており、当碑に刻まれた世話人など建立者11名は、ほとんどが現在も庚申講を行う各家の先祖である。
石碑は、非常に薄い石の中央に浮かし彫りで青面金剛像を彫り込んでいる。顔は忿怒相であろうがやや温和で、腕は六臂(六本)、右手の第一手に剣、第二手に三叉矛、第三手は矢、左手の第一手にショケラ(合掌女人)、第二手に法輪、第三手に弓を持っていて典型的な六臂青面金剛像の像容である。また、頭上には火炎を伴う輪後光が彫られ、足下に邪鬼を踏みつけている。
像の上部左右には瑞雲に日月をいただき、像下には三猿(見ざる、言わざる、聞かざる)と二鶏を陰刻している。像の右横には「七庚申」、左横には「明治廿二年閏十二月十九日」の建立年月日、また像下には石碑の建立者名と、石工・多田元治の名前が並んで彫り込まれている。明治22年12月19日は旧暦閏月の終庚申日であり、県立博物館の庚申塔集成資料『岩手の庚申塔』では県内で33番目の古さである。当碑は青面金剛像庚申塔研究上も価値が高く、花巻地方の庚申信仰を考える上で極めて貴重な史料である。

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キーワード

庚申 / 金剛 / / 一手

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