延命寺の十九夜塔
えんめいじのじゅうきゅうやとう
概要
延命寺の十九夜塔
えんめいじのじゅうきゅうやとう
千葉県
江戸時代/1670
如意輪観音像が中央に陽刻される。光背型。六臂の姿で、垂髷を結い、天冠台をつける。左手は第一手は輪宝を捧げ、第二手は蓮茎を執り、第三手は垂らして膝上におく。右手は第一手はほおに当て、第二手は宝珠を捧げ、第三手は後方に垂らして数珠を執る。顔をやや右に傾け、右膝を立てて蓮台上に坐す。服制は条帛を縣け、裙を着ける。光背部分に文字が陰刻される。
安山岩製。像面は研磨され、裏面は未研磨のままである。像部は一石で、台座の石の上に乗せられている。
高 126cm 幅 50cm 厚 30cm
1基
千葉県白井市平塚939
白井市指定
指定年月日:20120327
延命寺は寛弘二年(1005)の開基と伝えられる。寛永元年(1624)に平塚村の大火に遭い堂宇が消失し、万治三年以降に現在地に移転し寺院が復興された。本石造物は元々は寛文十年(1670)建立の県指定文化財延命寺観音堂裏に所在したものだが、道路から近く、石造物の盗難が増えていることから近年現在地に移設したものである。
宗教法人延命寺
有形民俗文化財
十九夜信仰は月待信仰の一つである。一般には十九夜講といわれる女人講を形成し、毎月十九日の夜に集まり、安産・子育て、来世の極楽往生を祈るもので、本資料でも34人の女性が講を作り二世安楽を願っている。なお、現在十九夜講は平塚地区には残されていない。