長洲の初盆行事
ながすのはつぼんぎょうじ
概要
本件は,宇佐市北部の長洲地区で,初盆を迎える家が豪華絢爛な燈籠を飾って新仏を供養し,盆の最後に墓地でこれを燃やして送り出す行事である。
初盆を迎える家は8月12日夜までに墓参りを済ませると,翌13日に仏間などに豪華絢爛かつ巨大な燈籠を飾る。この燈籠は,据え燈籠,御殿燈籠などと呼ばれる。
据え燈籠は,新仏の住処(すみか)とされ,紙と木を主材料とした寺社風の建物を中心に,背後に山や滝,左右に松や梅などを配す。
13日から15日午前まで親類縁者は,初盆を迎える家を訪れて素麺などを供えて供養する。
そして,15日昼を過ぎると,再び親類縁者が初盆を迎える家に参集し,据え燈籠を担いで墓地まで運び解体して燃やす。
なお,据え燈籠の脇に西方丸と呼ばれる小型の木製の船を飾ることもあり,これも15日昼過ぎに据え燈籠とともに墓地まで運ばれ,供物を載せて墓地に隣接した海に流される。
(※解説は選択当時のものをもとにしています)
所蔵館のウェブサイトで見る
国指定文化財等データベース(文化庁)