西禅寺文書
さいぜんじもんじょ
概要
西禅寺文書
さいぜんじもんじょ
れんち(うつのみやさだやす)ほか
南北朝〜室町/観応3(1352)~天正8(1580)年
紙本墨書、巻子装
1巻17通
愛媛県西予市宇和町卯之町4-11-2
西禅寺(愛媛県歴史文化博物館寄託)
愛媛県指定有形文化財(書跡等)
下野宇都宮氏の分流で喜多郡を広く支配した伊予宇都宮氏に属し、有力被官であった津々喜谷氏の氏寺西禅寺に伝来した文書である。観応3(1352)年から天正8(1580)年にいたるまでの17通の文書を一巻の巻子に収めており、愛媛県の有形文化財指定を受けている。
ほとんどが寄進や年貢に関する内容で、檀那にあたる津々喜谷氏の発給と明確に分かるものが5通、喜多郡内の近隣の在地領主曽祢氏発給の寄進状が1通、河野(弾正少弼)通直の津々喜谷氏宛書状の写本が1通、発給者の性格が不分明なもの7通があるが、なかでも目を引くのは喜多郡地頭であるとともに室町幕府の引付衆や評定衆といった要職も担った宇都宮貞泰(蓮智)発給文書が3通含まれることである。観応3年6月に津々喜谷行胤の忠功に酬いるため貞泰が年貢寄進を行った寄進状、寄進する下地の注文、寄進にあたっての置文という内容である。
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愛媛県歴史文化博物館