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朱沃地大名縞飾筺

しゅいじだいみょうじまかざりばこ

概要

朱沃地大名縞飾筺

しゅいじだいみょうじまかざりばこ

漆工

黒田辰秋  (1904(明治37)年-1982(昭和57)年)

クロダ・タツアキ

昭和57年/1982年

木 漆 螺鈿

高22.5 17.0×33.5

1合

黒田辰秋は京都の漆塗りを家業とする家に生まれました。実家では素地作りから漆塗りまで行っていたので,木工芸から漆芸に至る技術を体得することができました。河井寛次郎や柳宗悦らと出会い,昭和2年に上賀茂民芸協団を設立し,国画会工芸部に出品しますが,昭和30年以後は伝統工芸展に出品。同41年新宮殿の調度品等を制作。同45年に木工の人間国宝に。木工技術を土台に漆芸技術を活かし,重厚で豪快な作品を制作しました。
この箱は,蓋の四辺に台形の面取りが施され,重厚かつ上昇感のあるシャープな形になっています。天板中央からは螺鈿の帯が放射状に伸び,天板から面取り部,側面へと続いて,各面の角度に沿って折れ曲がり,側面では明快なストライプを描いています。朱塗りの部分には赤い乾漆粉(漆の塗膜を乾燥・粉砕して作った粉)を蒔き付けて塗り込め,平らに研磨して微細な朱の濃淡の斑文を現出させ,白い貝殻の耀きを引き立てています。

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キーワード

/ / 木工 / 技術

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