菊水文飾筥 きくすいもんかざりばこ

漆工 

松田権六 (1896(明治29)年-1986(昭和61)年)
マツダ・ゴンロク
昭和15年/1940年
木 漆 アコライト 蒔絵
高12.0 34.3×54.3
1合

作者が洗練された美意識で、たおやかな菊の花を表現しているこの作品は、日華事変後の戦時下、当時の近衛文麿首相の希望で作られた20箱の乱れ箱のうちの一つです。戦時中であり、金の替わりに黒雲母に熱を加えて金色にし、変色を防ぐ工夫しました。金粉ほどの輝きはありませんが、素朴で独特の味わいがあります。菊は色漆で描き、軽く彫って立体感を出し、金銀粉で調子を整えています。作者の松田権六は金沢生まれ。小学校に入ると間もなく兄について蒔絵の修行を始めました。石川県立工業学校漆工科描金部に学ぶ頃には既に卓越した技量を示し、東京美術学校(現・東京芸術大学)に進み、六角紫水等に学びました。その後、母校・東京美術学校での指導にあたりながら、国会議事堂の御便殿における漆芸装飾などでその能力を発揮しました。戦後の混乱期には,伝統工芸の復興や文化財保存事業の指導、国際的な文化交流など多方面で活躍し、戦後の芸術の隆盛に貢献しました。

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