富札(高岡町仕法講) とみふだ(たかおかまちしほうこう)

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その他 / 江戸 / 富山県 

高岡町仕法方役所
たかおかまちしほうかたやくしょ
富山県高岡市
丁卯(慶応3年か)11月9日
紙・木版,捺印,墨書
縦18.5cm×横10.0cm
1
富山県高岡市古城1-5
高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

 高岡町仕法方役所が興行主となって行われた高岡町仕法講の富札である。富札とは富くじ、すなわち今でいう宝くじのこと。
 表面には、天部に藍色の線、上部中央に緑色で「○松」と、その下に墨書で「八百五拾四番」とあり、この番号が書かれている部分全体に青色の絵のような判がみられる。また、番号の「百」にかかるように黒文円印と、「五拾」にかかるように白文方印(共に印文不明)が捺されている。
 左上には朱文方形印「丁卯十一月九日會」とあり、その下に黒文印「高岡町/仕法方役所」と黒文方形印「仕法方/役所印」がある。
 右中央には分銅型の朱の割り印が捺されている。その下に黒文方印があるが、印影がはっきりせず判読できない(しかし、既収蔵の同資料から印文は「壹口銀貮百三拾目掛/但シ引人勝手次第/壹人貮拾三匁加入」と推察される)。下部中央には朱文円印の割り印がある。
 裏面にはこの富札の概要が表に整理されて刷られている。右上に「高岡町仕法講」というこの富札の名称があり、その左に「松三千八百枚」、「竹三千八百枚」、「梅三千八百枚」、「合壱万千四百枚」、「鬮當札百枚」、「印違貮百枚」とある。これは「松」「竹」「梅」の組がそれぞれ3,800枚、計11,400枚が発行され、当り札が100枚あり、印(組)違い賞が200枚あるということである。
 またその左の「両袖孫七百貮拾六枚」、「都合千貮拾六枚」とは、前後賞にあたる「両袖」と、そのまた前後の賞にあたる「両孫」の枚数が726枚あり、両孫は無い場合もあるので、計1,026枚あることを示している。
 そして、二段目の「第壱番」から「第百番」は抽選札が100回引かれることを示している。九十九番と百番の間には「間勝(あいがち)/百七拾目」とあるが、これは二段目の番号以外の番号にも銀170目(匁)が当たることを示す。ちなみに抽選方法は、大きな箱に札の数と同数の番号を記入した木札を入れる。続いて箱の穴から錐を入れて木札を突き刺して取り出した。当選番号は予め決められた回数に取り出された木札に書かれた番号となる。よって富札は別名「富突き」ともいう。
 当選金額は三段目に記されている。第一番は銀7貫500目、二番は500目、三番は300目、四番を飛ばして「五切」、「拾切」とある。これは五と十で終わる切りのいい番号にはそれぞれ370目と750目が当たることを示す。以下、二十五番は3貫700目、五十番は7貫500目、七十五番は3貫700目、九十八番は300目、99番は500目、間勝は170目、そして第百番は最高金額の60貫目であることがわかる。その下の四段目は「両袖」及び「両孫」の当選金額が記される。
 五・六・七段目は同様に、印(組)違い賞の番号と当選金額、両袖・両孫の当選金額が記される。
 最下段の右には「鬮當リ銀/會翌日札/引替并/札元印形/ヲ以相渡/可申事」とあり、この抽選日の翌日から富札と引き替えにして、かつ札元である高岡町仕法講の確認を経て当選金額が渡される、という意味のことが記されている。その左の「金六拾八匁/銭十貫文指」とは「金1両=銀68匁=銭10貫文」という為替レートである。
 左下には「紛失落札/損札断不/承届候事」とあり、紛失や落札(落し物)、損札(札の破損)は当選札であっても引替えをお断りしますとのことを示す。また、この部分に墨書「六十二」がある。
<参考>「富籤」『日本史大事典』第五巻,平凡社,1993

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