「品川あんか」 「しながわあんか」

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民俗 / 昭和以降 

〔製造元〕品川燃料株式会社
〔せいぞうもと〕しながわねんりょうかぶしきかいしゃ
〔発売年〕昭和34年/〔発売年〕1959年
金属,岩綿
【1】(袋のまま計測)幅21.0cm×奥行19.0cm×高11.5cm
【2】【3】幅19.0cm×奥行15.5cm×高10.0cm
3
富山県高岡市古城1-5
資料番号 2-01-03-52
高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

 品川燃料株式会社が発売した「品川あんか」である。熾した豆炭を入れ、就寝時や携帯用の暖房具として使用された。
 【1】は、袋と本体が固着しているため、詳細は不明である。【2】と【3】は同一の形状をしている。中蓋に「品川あんか」とある。【2】は未使用で、袋入の豆炭が入っており、その上に被せるように「品川無臭豆炭」の広告が置かれている。【3】は使用痕があり、ガラス繊維が変色し、豆炭の細片が残っている。
 付属の紙箱には表面に「品川あんか」「豆炭1個で24時間」、側面に「品川あんか/R型/品川燃料株式会社」とある。また、フラップの左側に「実用新案登録 第788032号/実用新案公告 36-28554号/実用新案公告 38-787号/意匠登録番号 第215794号/商標登録番号 第622877号」「品川あんかには」とあり、右側に「品川豆炭」とある。
 ビニール袋には、「品川燃料株式会社/品川あんか/冬の御用が終りましたら/この袋に入れて保管して下さい」と赤字で印刷されている。
 説明書は、表紙に「豆炭一個で24時間/品川あんか」「品川燃料株式会社 R型」と印刷されている。中には、用途や上手な豆炭の熾し方、品川燃料株式会社と関連会社の所在地・電話番号などが記されている。(別紙に一部抜粋)
 豆炭広告には、「品川あんかには/臭みもなく立ち消えしない/品川無臭豆炭を/必ずご使用ください/・品川無臭豆炭は最寄の品川燃料特約販売店でお求めください/(ロゴマーク)品川燃料株式会社」と印刷されている。
 資料状態は、3点のうち【1】が錆により本体と袋が固着しており、本体を取り出すことができない。【2】は止め金具表面の塗膜が剥離し、変色している。内部は未使用のため良好である。【3】は使用痕があるものの、比較的良好である。
  
<品川燃料株式会社>

 昭和2年(1927)4月11日、朝鮮無煙炭の販売を目的として(資)電興無煙炭商会を設立した。同4年(1929)8月、社名を東京無煙炭株式会社と変更し、煉炭の製造販売へと進出する。同6年(1931)10月、品川煉炭製造所が完成した。同9年(1931)4月、品川豆炭(株)を設立し、豆炭の製造販売及び豆炭燃焼器具販売へと進出した。同11年(1936)5月、品川燃料(株)に社名を変更する。
 昭和29年(1954)9月、品川上つけコンロを発売し、同34年(1959)9月、品川あんかを発売した。平成10年(1998)4月、品川燃料(株)からシナネン(株)に社名を変更した。
<参考>シナネン株式会社HP-会社情報/会社概要,沿革
http://www.sinanen.com/company/profile.html
http://www.sinanen.com/company/history.html


<行火(あんか)>

 土製の火入の上に蓋をして、炬燵蒲団をかけて、手足を暖める暖房具。ねこ・猫火鉢ともいう。行火の火入は、径20cm、高さ15cmくらいで、これに径30cm、高さ10cmほどの蓋をする。椅子に腰かけて、行火の蓋に足を置いて毛布をかけ、足を暖める。行火に炬燵蒲団をかけ、さらに大蒲団をかけると、四方から足を伸ばして寝ることができる。電気炬燵とともに電気行火が使われるようになると、炭火を入れた行火は不要になった。
<参考文献>日本民具学会編『日本民具辞典』ぎょうせい,1998

 手足を温める移動式の暖房具。瓦製で火入に燠や炭火・炭団などをいけ、上に蒲団を掛け、手足を入れて温める。猫火鉢・猫炬燵、単にネコともいい、江戸時代には市中の辻に設けた番所などでも用いてツジバンとも呼ばれた。加熱による火傷を考慮して和紙を貼ったり布で覆ったりもした。寝床に入れたり、椅子の足下に置いて足を載せ、毛布などで覆ったりすることもあった。円形で火入に蓋がついたもの、蒲鉾形や方形の一面があいていてそこに火入を出し入れするもの、木製の箱形に瓦製の火入を出し入れするものなど素材も形もさまざまある。瓦製、木製ともに持ち手にしたり、熱を外に広げるため側面に円形・楕円形・三日月形の穴をあけたものが多い。江戸時代に広がった置炬燵は、櫓状の木枠の中に行火を入れたものであったから、行火と炬燵は混同されることもあった。のちに、中に炭団を入れて布でくるんで使う金属製の行火や電熱を利用しる種々の小形行火が出現した。
<参考文献>監修 岩井宏實『[絵引]民具の事典』河出書房新社,2008


<豆炭(炭団)>

 木炭の粉末に藁灰を混ぜ、布海苔(ふのり)やツノマタなどを溶いた液で練って団子状に固めたもの。火もちがよく、安価な都市の家庭燃料として火鉢や炬燵の埋火として重宝された。近代になると、石炭粉も同様に処理して用い、これも炭団・豆炭と称した。これは工業的な方法で型を用いて作った。火鉢などで炭と同様に使用できるようにした豆炭や、円筒型にしてなかに空気穴を開けた練炭などがある。
<参考文献>日本民具学会編『日本民具辞典』ぎょうせい,1998

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