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鳶口

とびくち

概要

鳶口

とびくち

民俗

鉄,木

柄長96.4cm×穂長14.5cm

1本

富山県高岡市古城1-5

資料番号 2-02-99-41

高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

火災家屋を打ち壊すために使用された鳶口であり、延焼を防ぎ早期鎮火のための道具であった。
柄は木製で、柄尻(グリップエンド)部分は滑り止めのために膨らみを帯びている。穂先(鳶先)はトビの嘴の形をした鉄製である。本資料は、柄の長さから火消用鳶口であることが分かる。


【鳶口】
 木材の運搬などに使用する鉄の穂先を持ち、長い柄の付いた道具。単に鳶ともいい、トビのように鋭い穂先であることから呼ばれる。穂先を木材に打ち込んだり梃子にすることで、木材を移動させた。穂先は銅製と地金製の物がある。
 穂先の大小や形態の違いによって、大鳶・中鳶・小鳶や剣鳶(穂先が2点)に分類することもある。柄は大鳶が4尺(約121cm)、小鳶が5・6尺(約152cmから約182cm)である。
 町火消用の打ち壊し用は山師の物と比べて、穂先が小さく華奢である。火事の際、火消が燃える家屋を早く鎮火させるため、類焼を防ぐため、火事家屋を打ち壊すために用いられた。

・日本民具学会編『日本民具辞典』株式会社ぎょうせい,1998
・岩井宏貴監『絵引 民具の事典』河出書房新社,2008

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