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引札「金物商・高岡市通町 二上与平」

ひきふだ かなものしょう・たかおかしとおりまち ふたがみよへい

概要

引札「金物商・高岡市通町 二上与平」

ひきふだ かなものしょう・たかおかしとおりまち ふたがみよへい

民俗 / 富山県

高岡市通町・二上与平

たかおかしとおりまち・ふたがみよへい

富山県高岡市

明治~昭和期

紙・木版彩色刷

タテ26.4㎝×ヨコ37.7㎝

1

富山県高岡市古城1-5

資料番号 2-04-41

高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

 高岡市通町にあった金物商・二上与平の引札である。左枠内には「金物商/高岡市通町 二上与平」とある。図柄は大黒と恵比寿。大黒は俵にのり、恵比寿は釣り竿と鯛が左右にありそろばんをはじいている。黄色の枠で各々囲まれ、後ろには赤、白、黄色の花図。
 引札は、現在の広告チラシに相当するものである。江戸時代に登場し、昭和初期頃まで刷(す)られた。客を「引く」という縁起を担ぎ、得意先や街頭で配られ、江戸では引札、上方では散(ちらし)と称された。
 印刷技術も木版(もくはん)から、明治以降の石版(せきばん)・活版(かっぱん)印刷と技術の発達にともない、色彩の鮮やかさや濃淡の表現を可能にした。特に正月用の引札が多く、版元(はんもと)(印刷所)は歳末が近づくと、見本帳を持って全国の商店からの注文をとってまわる。そのため、現在の企業名入りカレンダーのように、なかには全く同じ図柄のものもある。
 図柄には様々な工夫がこらされ、七福神や松竹梅などの縁起物をはじめとして、旧暦の暦(こよみ)や日露戦争などの時代・風俗もうかがえる多彩なものもあり、見る人の目を楽しませてくれる。

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