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引札「金かんざし并にきせる商・高岡市旧旅屋門前 永森治右衛門」 

ひきふだ きんかんざしならびにきせるしょう・たかおかしきゅうたやもんぜん ながもりちうえもん

概要

引札「金かんざし并にきせる商・高岡市旧旅屋門前 永森治右衛門」 

ひきふだ きんかんざしならびにきせるしょう・たかおかしきゅうたやもんぜん ながもりちうえもん

民俗 / 明治 / 富山県

高岡市旧旅屋門前・永森治右衛門

たかおかしきゅうたやもんぜん ながもりちうえもん

富山県高岡市

明治27年/1894年

紙・木版彩色刷

1

富山県高岡市古城1-5

資料番号 2-04-42

高岡市蔵(高岡市立博物館保管)

 高岡・旧旅屋門前(現・御旅屋町)の金かんざし、煙管を取り扱った永森治右衛門の引札である。左側には「金かんざし/并ニ/きせる/高岡市旧旅屋門前 永森治右衛門」とある。図柄は曲水に菊と蝶図。明治28年の暦付き。文顕画。香の朱文印。
 引札は、現在の広告チラシに相当するものである。江戸時代に登場し、昭和初期頃まで刷(す)られた。客を「引く」という縁起を担ぎ、得意先や街頭で配られ、江戸では引札、上方では散(ちらし)と称された。
 印刷技術も木版(もくはん)から、明治以降の石版(せきばん)・活版(かっぱん)印刷と技術の発達にともない、色彩の鮮やかさや濃淡の表現を可能にした。特に正月用の引札が多く、版元(はんもと)(印刷所)は歳末が近づくと、見本帳を持って全国の商店からの注文をとってまわる。そのため、現在の企業名入りカレンダーのように、なかには全く同じ図柄のものもある。
 図柄には様々な工夫がこらされ、七福神や松竹梅などの縁起物をはじめとして、旧暦の暦(こよみ)や日露戦争などの時代・風俗もうかがえる多彩なものもあり、見る人の目を楽しませてくれる。

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