石長寺中興記碑
せきちょうじちゅうこうきひ
概要
石長寺中興記碑
せきちょうじちゅうこうきひ
佐賀県
江戸中期/1729
石碑は安山岩製で「石長寺中興記」の碑と亀趺という亀形を呈した台座からなる。碑部は光背状を呈し、碑面は一段掘りくぼめられてやや波打つが平滑に仕上げられている。碑面に書かれた文字は題字・本文とも陰刻で書体は楷書である。文字は頂部に横書きで、表面に「石長寺」裏面に「中興記」を刻み、その下に縦書きで表裏ともに1行47文字で15行の文字を配する。文字の縦横はきちんと整えられているが罫線は刻まれていない。拓本により裏面の文字は判読できたが、表面は裏面に比べると風化が著しく、判読が困難になりつつある。
碑部 全長180cm
最大幅77cm
厚さ22cm
亀趺 甲長90cm
甲幅55cm
甲高22cm
首欠損部径16cm
1基
佐賀市与賀町257-1
佐賀市指定
指定年月日:20190107
宗教法人石長寺
有形文化財(美術工芸品)
台座の亀趺は南向き(旧位置図では東向き)で、頭部を欠損している。亀趺は、現在までのところ、佐賀県下で約20例が知られているが、この「石長寺中興記碑」と多久市西渓公園内にある「大宝聖林■萬古長春石」碑以外は明治期のものであり、享保14年(1729)銘の「石長寺中興記碑」は正徳5年(1713)銘の「大宝聖林■萬古長春石」碑に次いで古いものである。
なお、「石長寺中興記碑」は石長寺境内に置かれているが、道路拡張により原位置ではない。