四天王寺 英霊堂(旧鐘楼) 附 建設にまつわる資料
してんのうじ えいれいどう(きゅうしょうろう) つけたり けんせつにまつわるしりょう
概要
英霊堂はもとは鐘楼であり、明治39年に建設された。聖徳太子の1300年御遠忌を記念して巨大な梵鐘を鋳造し、これを吊るために柱間3間四方の破格に巨大な鐘楼がつくられた。大規模な梵鐘、鐘楼をつくることは中世以来の歴史があり、四天王寺の巨大な鐘楼もこの伝統が近代にまで受け継がれた数少ない遺構といえる。その平面、高さともに、わが国最大級の規模である。中之門から本坊にいたる主要参道に面して建ち、巨大な鐘楼は地域のランドマークとなっている。戦時中の金属供出により梵鐘は取り外され鐘楼としての役目を終えたが、戦後、柱間に外壁が付加されて、戦没者を慰霊する英霊堂として使用されている。