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孔子像

こうしぞう

概要

孔子像

こうしぞう

絵画 / 室町

伝粟田口隆光筆

室町時代・15世紀

絹本着色

104.1x64.5

1幅

中国春秋時代の思想家で儒教の祖として知られている孔子が、身なりを整えた姿で描かれています。身にまとう衣装は皇帝になぞらえ、上着には龍の文様が見えます。画面の上には、孔子を讃える文が記されています。
この絵は釈奠(せきてん)と呼ばれる孔子とその門人を祀る儀式で用いられたものと考えられています。釈奠は奈良時代に中国から伝えられ、その制度にならい春と秋の2回、2月と8月に実施されました。宮中に設けられた大学寮や諸国に置かれた国学では、官人の育成と合わせて釈奠が行われていました。この慣わしは11世紀頃から簡略化、日本化が進んだとされます。
中世の釈奠や孔子像がどのように使われたのかは良くわかっていませんが、この時代に作られた孔子像はあまり例がなく、貴重な作品です。

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