霧島岑神社雲龍巻柱
きりしまみねじんじゃうんりゅうまきばしら
概要
霧島岑神社雲龍巻柱
きりしまみねじんじゃうんりゅうまきばしら
宮崎県
江戸/1862
雲龍巻柱は、神社の本殿にある向拝柱に龍と瑞雲を絡ませた柱である。柱に龍を巻き付かせる神社は全国で見られるが、霧島岑神社の雲龍巻柱は向拝柱下から30㎝程を八角柱にし、それ以外の全部を向拝柱間に渡した虹梁まで瑞雲で埋め尽くし、象鼻と同じく阿形、吽形の龍を瑞雲と一体となって柱に巻き付かせている旧島津藩特有の様式で造られた柱である。また、他地域の雲龍巻柱には色彩が施されているものが多いが、本神社は白木造りであり、そのことが全体を奥ゆかしく端麗な印象を与えている。
対の龍柱は床上から天井の梁まで高さが315㎝あり、斗栱及び蟇股部分を除くと285㎝である。柱周りは瑞雲が彫刻されている部分は約118㎝で足元の八角柱部分は80㎝となっている。水引虹梁は木鼻を含むと長さ440㎝であり、木鼻一つの長さは70㎝である。
1基
宮崎県小林市細野4937番地
小林市指定
指定年月日:20200825
霧島岑神社 宮司 上ノ薗富雄
有形文化財(建造物)
霧島岑神社の雲龍巻柱は、文献や神社に保管されている棟札から嘉永元年(1848)に社殿が焼失した後の文久2年(1862)に当時の雛守神社社殿が造立された際に共に造られたものと考えられる。雲龍巻柱は雛守神社のそれとして造立されたものであるが、明治6年(1873)に霧島岑神社と合祀され現在に至る。