南方諏訪神社本殿
南方諏訪神社本殿
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南方諏訪神社本殿は、宝暦2 年(1752)の再建であると推定され、江戸中期に建設された流造(茅葺)の神社本殿の好例であるといえる。松本の神社本殿において、同様の形式を伝える社殿は里山辺小松の八坂神社本殿(延享2 年(1744)再建・松本市重要文化財)だけであり、その建築的価値は高い。八坂神社本殿とは、社殿の形式だけでなく建築年代や建替時の大工なども類似しており、松本における神社本殿の発展を知るうえでの高い資料性を有している。高松頼品の制作による付木鼻(獅子・獏)も、彫物師の活動や技術的な交流を伝えており、資料性を高めている。