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かんまん不動掛軸

かんまんふどうかけじく

概要

かんまん不動掛軸

かんまんふどうかけじく

日本画

絹地装・紙本掛軸

116×32

1枚

豊根村指定
指定年月日:20141009

有形文化財(美術工芸品)

本「かんまん不動掛軸」は、山内花祭りの鍵取り屡敷として代々花太夫をつとめてきた榊原家に伝来した絵画史料である。花祭りは江戸初期(寛永~寛文年間)に大神楽を薄編成して創出された霜月神楽であるが、これまで花祭り創出の経緯、時期、榊原家に創始者など不明な部分が多く、とくに創出者については、修験者であることが史料と伝承によって確認されてきたが、それ以外に実証資・史料がなく、花祭り創出者の研究を阻んできた。
本「かんまん不動掛軸」は、そうした大神楽・花祭りの創出者研究の空白部分を埋める重要な史料である。すなわち本「かんまん不動掛軸」に描かれた不動明王は、蔵王権現とともに修験道の主尊として、修験・山伏が自らの守護神として、各修法の際に用い、また庶民への宗教活動の折にこの「かんまん不動掛軸」をかけて修験道の教義を説いたものであった。大神楽・花祭りにおいても直接本「かんまん不動掛軸」が用いられたかは今後の調査研究を俟たなければならないが、現存する唯一の絵画史料として実に貴重な存在である。
さらに本「かんまん不動掛軸」に描かれた尊格が、修験道の主尊「不動明王」であることによって、大神楽・花祭りが豊根村に土着した修験によって創出されたものであることを実証する史料であり、今後の研究に多くの情報を提供する有効な史料である。

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キーワード

修験 / 神楽 / 山伏 / 権現

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