れいめい

油彩画 

瑛九 (1911-1960)
エイ−キュウ
昭和32年/1957
油彩・キャンバス・額・1面
80.3×65.2
左下に署名、年記

56
れいめい
Dawn
1957年
油彩・麻布 80.3×65.2cm
伝統というものに一切とらわれず、権威に屈せず、ひたすら自己完結的で自由な作品世界を追求したという点で、瑛九はまさに真正なモダニストであった。モダニストの例にもれず、そのスタイルはめまぐるしく変化したが、すべては作品の自立性を求めつづけた結果であった。この意味で、なにひとつ具体的なものものを指示せず、にもかかわらずたしかに澄明(ちょうめい)な宇宙というものを暗示する、この最晩年の《れいめい》ほど瑛九らしさを感じさせる作品もないだろう。この作品が描かれた1957年末、彼は若い友人、池田満寿夫にあてた手紙の末尾をこう結んでいる。「僕は職人になって働いています。空が青い。」青、この天上的な色彩こそこの作品の本質である。画面いっばいに広がる、隕石群のような小さな不定形のフォルムが中央の燐光のような輝きを浴びて、より鮮やかに浮遊する。これはまさに黎明、夜明け、それも宇宙の夜明けのヴィジョンである。翌年、彼はオノサトトシノブの作品を「真昼の絵画」と評し、「言葉の観念によらず、フォルムと色を実在させた」絵画について語ったが、それはなによりも、この宇宙的な夢想そのもののような作品にふさわしい直観だったといえよう。

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