紙本淡彩瀟湘八景図〈池大雅筆/六曲屏風〉
概要
中国の景勝地である瀟湘八景(本図では向かって右より、遠浦帰帆・瀟湘夜雨・漁村夕照・洞庭秋月・平砂落雁・山市晴嵐・遠寺晩鐘・江天暮雪)は、画題として好まれ周知のものであるが、大雅(一七二三~一七七六)はその八景を六曲一隻にうまくまとめて一つの壮大な画面に仕立て上げ、並々でない構成力を示している。また柳葉の諸色による点描や雪山などに見られる細くて強い線描には、新鮮にして豊かな色彩感覚や幅広い技法がうかがわれて面白く、大雅作品中佳作の一つにあげられる。四十歳前半の作。
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