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舟橋蒔絵硯箱〈本阿弥光悦作/〉

ふなばしまきえすずりばこ〈ほんあみこうえつさく〉

概要

舟橋蒔絵硯箱〈本阿弥光悦作/〉

ふなばしまきえすずりばこ〈ほんあみこうえつさく〉

工芸品 / 安土・桃山 / 関東 / 東京都

本阿弥光悦

東京都

桃山

山形に高く盛り上がった蓋を被せ造りにし、角を隅丸につくり、身の側面をふくらませてしまりがある。通行の硯箱より幅廣く、腰の低い器体をした硯箱である。
装飾は、蓋、身の内外面を厚く金地に蒔き、蓋甲面より身の側面にかけて、上塗研ぎ薄肉で舟と、ゆるやかに流れる川波を描き、その上になまりの橋をかけ、切り透かした銀文字を配す。
身内部には、光悦特有の構造をもち、右手に笄形に刳った刀子入れをつくり、左手に横長の銅製水滴と分厚い瓦硯をはめる。

総高12.0 蓋高9.1 蓋縦24.3 蓋横23.0
身高4.0  身縦22.6  身横21.1 (㎝)

1合

東京国立博物館 東京都台東区上野公園13-9

重文指定年月日:19570618
国宝指定年月日:19670615
登録年月日:

独立行政法人国立文化財機構

国宝・重要文化財(美術品)

中世の意匠を伝統的に受け継いだ蒔絵作品とは異なる洗練された装飾性が見られる。この硯箱では、大胆な器形に草書体の文字を散らし書きにし、書の美しさを発揮している。下絵としての蒔絵が文字と舟橋とよく調和している。
こうした器形並びに意匠は大胆かつ斬新で、本阿弥光悦(一五五八-一六三七)の作品としてすぐれた芸術性をよく伝えている。

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