碧地透文羅裂地
へきじとうもんらきれじ
概要
羅は、きわめて繊細な網目状の美しい絡織物で、我が国では奈良時代にその製織が盛んであった。技法は、経糸を互いに絡み、綟り合わせ、そこへ緯糸を通すもので、組織には細かな網綟と粗い籠綟、両組織や平織を組み合わせて文様を表現するものなどがある。
本作品は、羅の基本組織である網綟と籠綟をあえて崩し、羅の特徴である透明感を強調したものである。文様は鳥の翼の連続性を意図し、鮮やかな色彩を使用して、現代の羅の創出を試みている。
平成11年度文化庁工芸技術記録映画「羅-北村武資のわざ-」の対象作品である。