波濤文羅紗陣羽織
はとうもんらしゃじんばおり
概要
江戸時代後期、佐賀藩武雄領が行なった貿易港長崎でのさまざまな物品購入の記録である「長崎方控」には、「紅毛ナメシ皮」「ヤギノ毛皮」「紅牛皮」「青皮」「金唐皮」「皿砂」「呉呂服連」「萌黄羅紗」「白薄手羅紗」「黒羅紗」「繻子」「天鵞絨」など皮・織物・織布、さまざまな加工素材の名前も登場する。江戸時代初期からすでに、日本ではそれらの素材は、独自の煙草入れ・巾着などの小物から陣羽織のような衣類まにまで加工されていた。武雄鍋島家に伝わる二領の陣羽織もその一例であろう。箱書に「天保八年改御陣羽織」とあり、第28代武雄領主鍋島茂義所要と考えられる。背に、武雄鍋島家の家紋「抱銀杏」の刺繍が有る。
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