よき料理人 よきりょうりにん

油彩画 / 昭和以降 / 日本 

福沢一郎 (1898-1992)
ふくざわいちろう
昭和/1930
油彩,カンヴァス
59.0×79.0
神奈川県立近代美術館

この絵には姿をみせないふたりの登場人物がいます。ひとりは両手にナイフをもっています。もうひとりは右側から手を伸ばして洋梨の芯にマッチで火をつけようとしています。どちらも何か謎めいて、不穏です。洋梨だってもしかすると果物型の爆弾かもしれません。テーブルの上にどすんと椅子が置かれている様も暴力的です。第1次世界大戦後のヨーロッパでは、それまでの文化に根本から反逆するシュルレアリスムなどの芸術運動が各地におこりました。
「シュルレアリスムの主義は、反逆的精神に貫かれている」*パリでこの絵を描いた福沢はこう言っています。シュルレアリスムを説明する有名な詩句に「手術台の上のミシンと蝙蝠傘の偶然の出会いのように美しい」*という言葉がありますが、偶然や無意識が作り出す思いがけない美の発見は、合理的な現代文明に対する反逆のしるしでもありました。
*ロートレアモン『マルドロールの歌』より

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