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東海道五拾三次之内 11 箱根《湖水図》

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち 11 はこね こすいず

概要

東海道五拾三次之内 11 箱根《湖水図》

とうかいどうごじゅうさんつぎのうち 11 はこね こすいず

木版画

歌川広重  (1797-1858)

うたがわひろしげ

日本

天保4-5年(1833-34)

木版多色刷

22.6×34.4cm

1

多彩な色と奇抜な形の組み合わせによって描かれた、広重の傑作中の傑作である。「天下の険、千尋の谷」と唄われた箱根の峠越えの厳しさをとらえた、圧倒的な量感に溢れた山の描写は、他の版図を凌駕している。山間の細く急な坂道を一列になって下っていく大名行列。モザイクのような色合いで、極端にデフォルメされた山は、急な勾配をもって芦ノ湖へ反り出す。遠景には真っ白に雪化粧した富士が美しく浮かび上がる。広重のこのあまりにも実景とかけ離れた描写は、江戸の庶民に驚きをもって受け入れられ、人気を博したことは想像に難くない。

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