砂張銅鑼
さはりどら
概要
均整のとれた美しい姿の銅鑼である。銅鑼は面径が大きいほど低い音に、小さいほど高い音になる。この大きさの銅鑼は主に、茶会の席入りの際に鳴らされるもので、落ち着いたまろやかな音色を持つ。
古代より音響具の素材として用いられてきた砂張(銅30パーセント、錫100パーセントの合金)を用い、?型鋳造で造形したあと、焼き入れと鈍しを施し、金鎚等で叩き締めて形と音色を整えて仕上げた。これらの工程を経て完成した銅鑼の厚さは、部分によって違うが、1~3ミリ内外である。渋みのある黒褐色は、漆を焼き付けたもの。
平成15年度文化庁工芸技術記録映画「銅鑼‐三代魚住為楽のわざ‐」の対象作品である。