木造獅子狛犬
もくぞうししこまいぬ
作品概要
獅子狛犬の定型的表現をとっている。両像とも細身に作られ、左前足を少し前に出し蹲踞する。両像とも一木造りであるが、尻、尾は補修による後補である。後補は表面の仕上げを含んで全身に及んおり、当初の傷みが相当であったことが知られる。とはいえ、像の頭体基幹部分はしっかりと残り、胸を張って前肢をしっかりと地につけて直立する姿は力強さを感じさせる。
なお、本像は大型である。広島県内で指定文化財となっている、中世に遡る木造の類例で像高が70㎝を超えるものは御調八幡神社の一対(国重文)しか無く、その点も特筆できる。