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白地七宝繋唐松檜扇模様唐織

しろじしっぽうつなぎからまつひおうぎもようからおり

概要

白地七宝繋唐松檜扇模様唐織

しろじしっぽうつなぎからまつひおうぎもようからおり

染織 / 能楽 / 江戸 / 東京都

江戸中後期・18~19世紀

丈140.0 裄65.0

1領

渋谷区千駄ヶ谷4-18-1 国立能楽堂

収蔵品番号 NS1

未指定

 白綾地に金と萌黄の緯糸で七宝繋模様を織り表し、上文として檜扇と唐松を様々な色緯で軽快に織表した唐織である。檜扇には薄紅色の紐が表されている。
 檜扇は細長いヒノキの薄板をとじ連ねた扇で、扇子の原初の形といわれている。宮中では、男女共に用いた。男性は衣冠や直衣を着用した際に持った。一方、女房が用いたものは、幅が広く、美しく彩色して、色糸を長く垂らしたもので、衵扇とも呼ばれた。檜扇の意匠は扇子と同様に末広がりで、吉祥文として好まれた。
 この唐織には近代の畳紙が附属し、「池田侯傳来 唐織七寶菊桧扇能衣裳」との墨書があるが(菊は誤りで正しくは唐松)、売立目録等では確認できず、備前国岡山藩主池田家か因幡国鳥取藩主池田家だったのかは特定できていない。いずれにしても大大名が所蔵していたもので、宮廷文化への憧憬が背景にある吉祥性の高い能装束といえる。

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キーワード

唐織 / Shibuya / 渋谷 / Tokyo

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