木造釈迦如来及両脇侍坐像
もくぞうしゃかにょらいおよびりょうわきじざぞう
概要
本像を所蔵する慈照寺は曹洞宗寺院で、延徳元年(1489)に創建された。本像は、当寺の本尊として、法堂仏間の仏壇上に安置されている。県内の曹洞宗の伝播は14世紀前半頃とされるが、大きく展開するのは15世紀半ば以降であり、本像も当期の曹洞宗の隆盛の中での造立と考えられる。本像にみられる体躯の角張った表現や衣に配される盛り上げ文様などの丁寧な仕上げは、院派の正当な様式を伝えるもので、本像は院派系の作者による当時創建期の頃の制作と考えられる。