木造十一面観音坐像
もくぞうじゅういちめんnかんのんざぞう
概要
本像は,曹洞宗泰寧寺の本尊である。これまで聖観音菩薩とされてきたが,平成26年の修理により,十一面観音菩薩であることが明らかになった。泰寧寺は,城里町石塚の城主であった石塚氏ゆかりの寺院で,石塚氏は佐竹宗義から1362年に石塚の地をあたえられたことにより石塚氏を名のっている。佐竹氏が常陸国を統一すると,石塚氏は1595年に石岡市片野城を与えられてこの地に移っている。泰寧寺も石塚氏の移転にともなって片野城近くに引かれた寺で,その際,石塚の地から本像を移したことが考えられる。