円城寺の木造観音菩薩立像
えんじょうじのもくぞうかんのんぼさつりゅうぞう
概要
円城寺の木造観音菩薩立像
えんじょうじのもくぞうかんのんぼさつりゅうぞう
長野県
平安時代/1185
左手は肘を曲げて胸の高さで蕾の蓮華を持ち、右手は垂れ下げて蓮の花の上(蓮華座)に立つ。現状では髻を欠失し、鼻先、両手肘から先、両足先、金銅製の透かし彫り宝冠、胸飾、光背、台座、前面裙裾、左側部裙裾は後補とみられるが、それ以外は比較的保存状態の良好な像といえる。ヒノキ材などの針葉樹材を用いており、頭と身体は両肘までを含んで一材から彫り出している。
像高 72.35㎝
1躯
長野県松本市内田2573番地
松本市指定
指定年月日:20170329
円城寺
有形文化財(美術工芸品)
本像は、真言宗智積院末隆光山円城寺の本尊として祀られている。現状では彩色を施さない素地仕上げで、髪は黒く墨を塗っているが、目鼻口の彩色は判然としない。後補である宝冠が本体の頭上を隠しており、観音菩薩の標識である阿弥陀仏の化仏や、髪型の時代の流行は確認できない。また、聖観音か十一面観音かといった観音菩薩の特定もできない。