吉祥文様 陣羽織
きっしょうもんよう じんばおり
概要
紅地に吉祥文様を織り出した袖無し陣羽織。江戸時代後期の様式化された形態である。華やかな表生地は、紅地に吉祥文様*である松・竹・梅・鶴・亀が、7色の絹糸で織りこまれ、艶やかである。飾り紋のような長方形と2つの円の組み合わせが全体を引き締める。幕末の動乱期に、武家は陣羽織を着用して出陣するが、本作からは戦乱というよりは艶やかな礼装のイメージが漂う。明治時代に入ってから武家のしきたりに基づきながらも装飾性を重視して製作されたものとも考えられる。
*吉祥文様:「おめでたいこと」を知らしめる模様。
旧カネボウコレクション2202-5
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女子美アートミュージアム