彦留神社本殿
ひこどめじんじゃほんでん
概要
彦留神社本殿は、三間社流造形式で、棟札より明和3年(1766)に建立されたことがわかる。
祭神を安置する身舎正面中央の2本の柱を省略し、身舎の前半部と前室を一体の空間として、神事を行う部分を拡大した形式を採る早い時期の事例である。また、江戸時代における彫刻装飾や軒を支える組物や妻飾の複雑化が進んだ事例である。
当本殿は、滋賀県における三間社流造が、内外部ともに近世に変遷する特徴が顕著に現れた本殿として、学術的にも意匠的にも優れ、かつ良材を用いた高い技法により建築された本殿として価値が高い。