専応寺 絹本着色 阿弥陀如来絵像
せんのうじ けんぽんちゃくしょく あみだにょらいえぞう
概要
本資料は、大東市野崎の浄土真宗本願寺派寺院・専応寺に伝わる阿弥陀如来絵像で、濃紺色の地に、48条の光明を放ち、蓮台上に両足をそろえて立つ阿弥陀如来の姿を描き、像身には金泥が塗られ、その上から金箔の截金で衣紋が描かれている。裏面には、「方便法身尊像/大谷本願寺釈実[ /永正十七年庚辰十一月[ /興正寺門徒河内国讃□□/山家郷南条専応寺[ 」の墨書があり、年代および筆跡の特徴から、永正17年(1520)に本願寺第9代実如から専応寺に与えられたものであることが判明する。裏書には、「山家郷南条」の字が見えるが、これは古代郷制の系譜を引き、近世以降の史料にはあらわれない古地名であることから、市内に現存する歴史資料のなかで、市域の地名が確認できる最古のものの一つとして貴重である。