虎関師錬像
こかんしれんぞう
概要
虎関師錬は鎌倉時代後期から南北朝時代にかけての臨済宗の僧で、京都に生まれ、南禅寺・東福寺などに歴住し、国師号を受けた高僧。詩文にたけ、また多くの著書もあり、中でも仏教史書『元亨釈書』は有名。このような禅僧の肖像を「頂相」という。
常定寺(西予市宇和町)を創建した回塘重淵が師事し、同寺の開山(第一世)に請じたことに由来する肖像だと思われる。賛らしき跡も見えるがはっきりしない。寺伝では兆殿司の筆と伝えられている。南予では他に、やはり開山として請じられた鬼北町龍渕寺に伝わる木像虎関師錬椅像が知られており、彼の教えを継承する禅宗寺院が点在したことをうかがわせる。
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