五代友厚書状
ごだいともあつしょじょう
概要
外国官権判事の任にあった五代友厚(才助)から、外国官副知事の小松帯刀(玄蕃頭)に宛てた書簡です。内容は、東京へ行幸する明治天皇を見送るため京都に滞在していた小松への、五代からの諸事報告です。この後横浜に下向する予定の小松のために横浜への船便の状況を知らせ、前年に修好通商航海条約を結んだ「テーネマルカ」(デンマーク)国王から鞍を献呈されたこと、五代が今日から神戸を陸奥宗光・伊藤博文と共に訪問するということを伝えています。五代は、「神戸に取り立てて用事はないが『追々盛ニ相成形勢』を検分するために行くのである」と書簡中で述べています。神戸は開港からまだ10ヵ月しか経っていませんでしたが、急速に活況を見せはじめていたのです。
【近代の神戸】