新板一谷合戦図
しんばんいちのたにかっせんず
概要
現在の神戸市中央区から須磨区にかけて繰り広げられた源氏と平氏の激戦一の谷の合戦を描いた錦絵です。
描いたのは、江戸時代後期、19世紀前半を代表する武者絵の名手・歌川国貞です。
画面の向かって左には、平家の若武者・平敦盛と熊谷直実の戦いの様子、右には平忠度と岡部忠澄の戦いが描かれています。海、白砂青松、六甲山系を思わせる山々。。。神戸の実景に近い景観の中で、主要人物は歌舞伎役者が見得を切るような姿でダイナミックに描かれます。『平家物語』で人口に膾炙した源平合戦の古地としてのイメージは、江戸時代に多作されたこれらの錦絵によってさらに補強されていきました。
【中世の神戸】【江戸の絵画】