蒔絵楼閣山水文簞笥 まきえろうかくさんすいもんたんす

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漆工 / 江戸 

製作者不詳/京都製(脚部はヨーロッパ製)
江戸時代/17世紀前期
木に漆、蒔絵
高73.5 幅91.0 奥行50.0 台付属 台を含めた総高146.0
1点


来歴:1986神戸市立博物館

参考文献:
・岡泰正「江戸時代後期の長崎製輸出漆器について」(『美術史』135、1994)
・Oliver Impey & Christiaan Jorg, “Japanese Export Lacquer 1580-1850”,Hotei Publishing, Amsterdam, 2005
・神戸市立博物館特別展『コレクションの精華』図録 2008

観音開きの扉、内部に4段のひきだしを設けた蒔絵の箪笥。扉の中央部に入念な毛彫りを施した錠金具をつけ、両脇に12枚の装飾的な蝶番をつけています。蝶番には、一部ヨーロッパ製の候補が付けられています。花綱のあるバロック様式の彫刻を施した、やや魁偉な脚部は、おそらくはオランダで18世紀にあつらえられたもので、もとは黒塗り、さらに後代、その上に金を塗っているものと推定される。箪笥を閉じた状態の表面は、左景に豪壮な屋敷と民家、背景に岩に鳥、右景に水禽(すいきん)と秋草を金銀の高蒔絵で表現する。前景の波頭をつらねる水の表現も入念です。内部ひきだしの搭を配した山水や樹木には、朱のおきめ(下描き)が見られ、その上にかなり自由に金蒔絵を施しています。ひきだしの内面はすべて梨子地(なしじ)仕立て。黒漆の余白を空間として強調する蒔絵意匠は、1670~90年頃の輸出漆器の特徴です。オランダ商館を通じて、京都の漆器工房に注文された箪笥で、もとは一対でデンマークの城館に設置されていたものと推定されますが、伝歴は明らかではありません。

【近世・近代の漆工・陶磁器・染織】

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