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版経断簡「大方広仏華厳経 十地品二十二之二」

だいほうこうぶつけごんぎょう

概要

版経断簡「大方広仏華厳経 十地品二十二之二」

だいほうこうぶつけごんぎょう

/ 鎌倉 / 日本

鎌倉時代/1185~1333

「大方広仏華厳経(60巻本)」
華厳経、六十華厳、旧訳華厳経、晋経ともいう。
【成立】
各章が独立した経典であったものが、紀元後4世紀頃に華厳経としてまとまったと見られる。最も古い章は十地品であり、その成立は紀元後1世紀から2世紀ごろと見られる。
【内容】
60巻34章からなる。7つの場所と8つの会座(七処八会)で説法される。仏が悟りを開いて二七日(14日)に、悟りの内容をそのまま説いたものとされている。本経の異訳に実叉難陀訳の80巻本の大方広仏華厳経(新訳華厳経)がある。
【後世への影響】
本経によって唐の法蔵は華厳教学を大成させた。法蔵を第三祖と見る華厳宗は本朝の奈良東大寺に伝わった。有名な奈良の大仏は聖武天皇の発願によって建立されたものであるが、これは華厳の教主、毘盧舎那仏である。また現在では華厳宗の教理に見られる一則多・多則一が、科学者グループによるニューエイジ運動の理論に一致するとされ注目されている。
【関連経典】
大方広仏華厳経(新訳華厳経・80巻本)など

大蔵経全解説大事典(1998年)より抜粋

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