来迎寺紙本著色融通念仏縁起絵巻
らいごうじしほんちゃくしょくゆうづうねんぶつえんぎえまき
作品概要
絵巻奥書には祖本となった良鎮勧進肉筆本の奥書も書き写されており、それによると良鎮が全国勧進のために制作奉納を試みた「百余本」の絵巻のうち1本で、北朝年号の至徳3年(1386)11月17日に「大和州葛下郡片岡東」の国人である「中臣俊章」が良鎮の融通念仏勧進に応じて施主となり寄進した絵巻であることがわかる。
良鎮の勧進活動に応じた大和の国人としては「越智左衛門尉家高」と「左衛門大夫俊直」が知られていたが、この絵巻により新たな施主の存在が明らかとなった。