アットゥシを織る機

北海道アイヌ
19世紀
木製
全長750
1具

 北海道島や周辺の島々に暮らしたアイヌの人々は、身のまわりにある自然から得られた様々な素材を巧みに利用し、日々の生活に用いていました。衣服や袋などの素材になったアットゥシという布はその代表です。本例はそのアットゥシを織るための機(はた)で、いわゆる腰機(こしばた)とよばれる古くからあるかたちのものです。
 アットゥシ布を織るための糸には、オヒョウやハルニレなどの広葉樹の樹皮が用いられます。剥ぎ取った樹皮を温泉や沼に漬けて繊維を柔らかくし、これを細かく裂いて糸にします。この糸の端を10mほど離れた杭に結び付けて織り機の筬(おさ)まで糸を伸ばします。筬とは織り機の部品の一つで、経(たて)糸の位置を整え、緯(よこ)糸を打ち込むのに使うものです。そこから再び杭へと往復することを繰り返して、経糸を準備します。経糸が準備できると、腰当てをして、体の前面に用意した織り機に緯糸を通して布を織っていきました。
 アットゥシ布の製作は非常に手間のかかる作業で、着物一枚分の布を仕上げるのに少なくとも2~3か月はかかる、たいへんな重労働でした。
 こうしてアットゥシ布で作られた衣服は、アイヌの人々の晴れ着や日常着として男女問わず、幅広く着用されました。また、耐水性が高く丈夫であったことから、アイヌだけではなく、本州の和人の船頭や漁師の間でも好んで用いられました。

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