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トルソ

概要

トルソ

その他

植木茂  (1913-1984)

ウエキ、シゲル

昭和55年/1980

木・1

63.5×22.5×23.5

84
トルソ
Torso
1980年

高 63.0cm
絵画から転向して彫刻家になった植木茂であるが、技術的には木工養成所で基礎的な技術を学んだ以外ほとんど独学であった。しかし、1937年の第1回自由美術家協会展にはアルプ風の木彫やレリーフを出品しており、早くから木彫による抽象彫刻を手がけた彫刻家の一人であった。戦後も金属などに手を染めはしたものの、やはり木がもっとも自然で無理がないということで、「日記をつけるように木を刻み続けた」という。そうした不断の制作をとおして植木の求めたものは、「一つの何気ない人間像を自然と人間の和を通して表現する」ことであった。多くの場合どことなく人体を思わせ、有機的ともいえる独得のフォルムをもつその作品は、一方で造形性に対する強い意識を感じさせると同時に、他方巧みに生かされた木肌のあたたかさ、柔らかさに、木彫とは刻むことによって自然に生まれでてくるものという伝統的な木彫に対する観念も窺えるように思われる。

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キーワード

彫刻 / 作品 / 文展 / 木彫

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