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緑釉犬

りょくゆういぬ

概要

緑釉犬

りょくゆういぬ

考古資料

出土地:不明

中国・後漢時代 1~2世紀

緑釉陶

長29.5 幅13.5 高26.5

1体

後漢時代の画像石ではハーネスを装着した犬が狩猟の場面にしばしば登場する。この緑釉犬もハーネスをつけていることから、猟犬か番犬を表したものと考えられる。
立った姿勢で尻尾を巻き上げた姿の犬の俑(人物や動物を象った副葬専用の像)は、陝西省、河南省、山東省、四川省などの後漢墓からおもに出土する。大半の例は無釉だが、本作のように緑釉の施されたものも存在する。とくに陝西省西安市の曲江雁鳴小区1号墓(後漢後期)出土例と東京国立博物館が所蔵する緑釉犬(TG-1921)は、本作に形が近い。後漢中期から後期にかけて華北の比較的大きな墓のなかで、盗掘者や邪霊の侵入から墓主を守る「守護者」として納められたと推測される。
<川村佳男執筆, 2024>

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キーワード

/ 明器 / / 象る

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